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メールマガジン2012年4月

メールマガジン メールマガジン「人事・総務レポート」
2012年4月 Vol.39

1.人事・総務ニュース

3月のできごと

65歳までの再雇用義務付け 改正法案を提出

 政府は3月9日、「高年齢者雇用安定法改正案」を閣議決定しました。同改正案には、①継続雇用制度の対象となる高年齢者について、事業主が労使協定で定める基準により対象者を限定できる仕組みを廃止することで、希望者全員の65歳までの安定した雇用確保措置を義務づける、②継続雇用制度の対象となる高年齢者が雇用される企業の範囲を、グループ企業にまで拡大する仕組みを設ける、③高年齢者の雇用確保措置義務に関する勧告に従わない企業名を公表する規定を設ける、④雇用機会の増大の目標の対象となる高年齢者を65歳以上にまで拡大することなどが盛り込まれています。

 なお、施行期日は平成25年4月1日とされています。

協会けんぽの発表 ~被扶養者の再確認、24年度は実施~

 全国健康保険協会は、平成23年度は東日本大震災の影響で延期・中止となった被扶養者資格の再確認業務を、平成24年度は実施すると発表しました。

 次の①、②に該当する人を除いた被扶養者が、再確認の対象となっています。
①平成24年4月1日において18歳未満の被扶養者
②平成24年4月1日以降に被扶養者認定を受けた被扶養者

 実施の時期は、おおむね5月末から7月末までの間で、前回(平成22年度)と同様に、事前に配付される被扶養者調書(異動届と兼用)を提出する方法がとられます。

 4月1日から外来診療も高額療養費制度を導入

  従来の入院に加え、平成24年4月1日からは外来診療についても、同一医療機関での同一月の窓口負担が自己負担限度額を超える場合は、窓口での支払いを自己負担限度額までにとどめる取扱い(高額療養費の外来現物給付化)が導入されます。

 あらかじめ「限度額適用認定証」の交付を受け、医療機関の窓口に提示することで、医療機関ごとにひと月の支払額が自己負担限度額までとなります。

 自己負担限度額は標準報酬月額により異なりますが、上位所得者(標準報酬月額53万円以上)はおおよそ150,000円超/月、それ以外の一般の所得者はおおよそ80,000円超/月が見込まれる場合に、協会けんぽへ「限度額適用認定証」の交付を受けておくとよいでしょう。

中高年者世代の就業状況など追跡調査  ~「生活のため」が63.8%と最多~

 厚生労働省は、全国の中高年者世代(2005年10月末現在で50~59歳の男女)を追跡して、健康・就業・社会活動の変化を継続的に調べる「第6回中高年者縦断調査」の結果を発表しました。第1回調査(55~59歳)時に60~64歳で「仕事をしたい」と希望していた人のうち、今回調査で「仕事をしている」人の割合は74.8%でした。

 一方、第1回調査で「仕事をしたくない」と希望していた人のうち、今回調査で仕事をしていた人の割合は28.3%で、仕事をしている理由として「生活のため」が63.8%と最も高く、「健康維持」が30.2%、「今の仕事が好き」24.2%、「社会とのつながり」が23.8%と、生活費等にかかわること以外の理由も多くなっています。

正規の職員・従業員は3,185万人と前年に比べ25万人減少

 総務省は震災の影響のある岩手、宮城、福島3県は調査対象から除外し、労働力調査(平成23年平均)を公表しました。

 役員を除く雇用者は4,918万人で、そのうち正規の職員・従業員は3,185万人と前年に比べ25万人減少しました。一方で非正規の職員・従業員は1,733万人と48万人増加しています。雇用者に占める非正規の職員・従業員の割合は35.2%で、前年より0.8ポイント上昇しています。

勤労者世帯の実収入、前年同期比実質1.5%減 ~10~12月家計調査報告~

 総務省が公表した家計調査報告(家計収支編・速報)によりますと、2011年10~12月期における総世帯のうち勤労者世帯の消費支出は28万6,515円で前年同期と比べ実質0.6%減少し、また2011年平均でも、月平均消費支出は24万7,219円で前年に比べ実質1.7%減少しました。

 2011年10~12月期における総世帯のうち勤労者世帯の実収入は54万1,653円となり、前年同期比で実質1.5%減少し、また2011年平均でも1世帯当たり月平均46万2,199円で前年と比べ実質1.7%減少しました。

個人業者も労働者と最高裁が判断 ~ビクター子会社の業務委託~

 大手音響メーカー、旧日本ビクターの子会社と委託契約を結んで出張修理にあたる「個人代行店」の業者が労働組合法上の労働者にあたるかどうかが争われた上告審判決が21日、最高裁第3小法廷でありました。

 田原睦夫裁判長は、業務実態から「業者は労働基準法上の労働者に当たる」としました。判決は、業者が業務開始前に子会社の店舗に出向いてから出張修理に行っている点などを指摘し「基本的に子会社の指定する方法に従い、指揮監督を受けて労務を提供し、時間的にも拘束されている」と判断しました。

2.社会保険ワンポイント・ゼミナール

 当社は建物設備関係の建設業者ですが、先日従業員が業務中に事故を起こし、全治3ヶ月程度のけがを負いました。 休業を伴う労災事故は初めてですが、このような場合には労災保険料が上がることがあると聞いています。本当なのでしょうか?

労災保険料のメリット制とは

 労災保険率は、事業の種類ごとに過去の労働災害の頻度や重篤さなどに応じて定められていますが、事業の種類が同じであっても、作業の工程、機械設備、作業環境や災害防止努力の違いなどによって、各事業場の災害の発生率には差が生じます。

 そこで、労災保険では、保険料負担の公平性の確保と、労働災害防止努力の促進を目的として、一定の要件を満たす事業場に適用する労災保険率を、その事業場の労働災害の発生状況に応じて増減させる制度を設けています。この制度のことを、「メリット制」といいます。

メリット制の適用要件

 継続事業(一括有期事業を含む)にメリット制が適用される要件は次のとおりです。

 連続する3年度中の各年度において、次の①、②、③のいずれかを満たす事業であって、その3年度中の最後の年度に属する3月31日現在で、労災保険に係る保険関係が成立した後3年以上経過している事業場

  1. 100人以上の労働者を使用する事業場
  2. 20人以上100人未満の労働者を使用する事業場であって、その労働者数に事業の種類ごとに定められた労災保険率から通勤災害などの給付にあてる分の非業務災害率(現行は1000分の0.6)を減じた率を乗じて得た数が0.4以上であるもの
  3. 一括有期事業(建設の事業及び立木の伐採の事業)で確定保険料の額が100万円以上であるもの(4月から改正、後述のワンポイント・チェック参照)

メリット制の適用

 メリット制適用の要件を満たしている事業場には、労災保険率の増減が行われることになりますが、その判定は、連続する3年度の間における保険料額に対する給付額などの比率(収支率)がもとになり、この比率の大きさによって、段階的に最大40%の幅で増減(割増、割引)が行われます。具体的には、収支率が75%以下であると労災保険率が減じられ、85%を超えると増加されます。

 そして、実際にメリット制が適用されるのは、連続する3年度の最後の年度の翌々年度となります。例えば、平成20年度から22年度の3年間の収支率で判定されたメリット制は、24年度に適用されます。

 このように、メリット制によって、人数規模などが基準以上の事業場であれば、事故発生により3年間で保険料に対する労災給付の額の比率が一定以上となった場合には、保険料が本来の額よりも増加することになります。

ワンポイントチェック

 一括有期事業の場合、平成24年4月から、ここで取り上げたメリット制の適用要件(上記③)である確定保険料の額が、「100万円以上」から「40万円以上」に大幅に緩和されます。(ただし、労災保険率の増減幅については、確定保険料の額が40万円以上100万円未満の事業場では、最大で30%)

3.参考資料 (労災保険料率)

 本年4月1日から労災保険率が改定され、平均で1000分の5.4から1000分の4.8に引き下げられることになりました(内訳は8業種が引上げ、35業種が引下げ、その他は据置き)。

 また、建設事業における労務費率、第二種特別加入保険料率(紙面の都合で割愛)についても改定されます。

労災保険率の改定

労務費率の改定

4.労務管理 (トラブル回避の対応術)

パート労働者をフルタイム勤務に

  当社では、事業拡大に伴い、現在のパート労働者を活用しようと考えています。まずはパート労働者からフルタイムで働ける希望者を募るのですが、当面の対策なので、すぐに正社員に転換することはありません。 この場合、留意するべき点はあるでしょうか?
  

パート労働者の定義とパート労働法

 「パート労働者」とは、1週間の所定労働時間がその事業所における通常の労働者と比べて短い労働者をいいます。ここでいう通常の労働者とは、いわゆる正社員を指し、その事業所における所定労働時間をフルタイムで勤務する人です。

 企業によっては、正社員よりも短い所定労働時間で働く人を、「パート」、「アルバイト」、「嘱託社員」など様々な名称で呼びますが、フルタイム勤務でない労働者は、ひとくくりにするとパート労働者に該当しますので、「パートタイム労働法」の対象となります。

 パートタイム労働法は、パート労働者の就業の実態を考慮して雇用管理の改善に関する措置を講ずることにより、通常の労働者との均衡のとれた待遇を確保するために、「職務の内容」、「人材活用の仕組み・運用」、「労働契約期間が無期かどうか」といった就業の実態を表す要素の違いに応じて、賃金やその他の待遇面で一定の措置を講ずることを事業主に求めています。

フルタイムのパート労働者の扱いは

 企業によっては、社内では「パート」という名称で呼ばれていても、1週間の所定労働時間が正社員と同じ、つまり、フルタイムで勤務するパート労働者がいる場合もありますが、こうしたフルタイムで勤務する「パート」は、基本的にはパートタイム労働法の対象になりません。

 しかし、フルタイムのパートといっても、有期雇用契約であったり、賃金が時間給であったり、退職金や賞与がないなど、正社員と異なる処遇もみられ、通常のパート労働者となんら変わらないことが多いので、通常のパート労働者と同じように、法律でもカバーされることが必要だとされています。

 そこで、パートタイム労働法における「指針」では、フルタイムで勤務しながら「パート」などと呼ばれる労働者にも法の趣旨が考慮されるべきであることに留意するよう求めています。

フルタイムへの転換における配慮

 今回のケースでは、当面の業務上の対策として、パート労働者の中からフルタイム勤務の希望者を募るということですが、正社員との均衡のとれた処遇にすることが求められるとともに、将来的に正社員を増員する必要があれば、パート労働者にも応募の機会を与えたり、正社員への転換制度を整備したりするなど、パートタイム労働法に基づいた配慮が必要となるでしょう。

 このほか、フルタイム勤務になれば、労働安全衛生法において義務付けられる健康診断についても、実施対象となる「常時使用する労働者」(*)に該当することもあります。

 *次の①、②のいずれの要件も満たす者
① 期間の定めのない契約により使用される者であること。なお、期間の定めのある契約により使用される者の場合は、更新により1年以上使用されることが予定されている者、及び更新により1年以上使用されている者。
② その者の1週間の労働時間数が当該事業場において同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の4分の3以上であること。

5.助成金 ~雇用に関する助成金のフローチャート~

 ハローワークが管轄する雇用に関する助成金は、対象となる求人が正社員のみであったり、事前に求人票に明記しなければならなかったりします。また、過去6ヶ月以内に会社都合による離職者がいないことなど、受給するための要件がさまざま設けられています。助成金を受給するためには、事前の確認が必要です。(以下、ハローワーク出典)

7.ACROSEEDからのお知らせ(司法書士法人 鈴木事務所 のご紹介)

 私たち司法書士法人鈴木事務所は、企業法務分野でのプロフェッションとして、登記手続にとどまらない様々なサービスのトータルサポートを提供しております。

 弁護士、税理士、公認会計士、行政書士、社会保険労務士等の専門家と連携して、クライアントのご要望を総合的な観点からコーディネイトさせていただくことができます。 「納得と満足と」をモットーに、スピード、スペシャリティーそしてチームワークでご期待に応え、信頼に値するベストパートナーでありたいと考えております。

主な業務内容

1.企業再編

 基本スキームの策定、スケジュール管理など、結果のみならずプロセスを重視し、総合的に手続を支援いたします。

2.事業再生

 物件・資産調査、再生計画の立案など通じて、健全性を失った経営を再生する適切な措置を講じます。

3.事業承継

 事業の将来を見据えて承継が滞りなく進むよう、長期的な観点からプランを構築して実行いたします。

4.IPO支援

 新規株式公開に向けての社内法務文書や定款の整備、その他資本政策にかかる法務手続を支援いたします。

5.医療法務

 医療法務分野での経験と実績を活かして、事業承継や医療法人のM&Aといった複雑な事案において、プランニングから手続までを網羅的にカバーいたします。

6.ABL

 企業の新たな資金調達手法として注目されるABL(Asset Based Lending)について、スキームの策定、契約書の作成、動産・債権譲渡登記等の多角的な業務を展開します。

7.法務リスクマネジメント

 リスクを回避するための契約書の作成・監修から、債権の保全や回収に至るまで、企業の法務部門としての役割を担います。

 グローバル化が進み、政治も経済もドラスティックに再構築される現代だからこそ、司法書士法人鈴木事務所では、高い志とチームワークで、質の高いサービスの提供を目指し皆様のご期待に添えるよう努めてまいります。

司法書士法人 鈴木事務所
〒102-0083 東京都千代田区麹町一丁目7番地 相互半蔵門ビル10階
URL:http://www.suzukijimusho.com/
TEL:03(3221)9328   FAX: 03(3221)9339
[スタッフ]
代表社員 鈴木龍介
司法書士6名のほか専門スタッフ総勢10名
他に鈴木土地家屋調査士事務所を併設
[沿革]
1985年  千葉県柏市に鈴木司法書士事務所を設立
2003年  司法書士法人鈴木事務所に改組、 東京都千代田区麹町四丁目に東京事務所を開設
2007年  東京都千代田区麹町二丁目に東京事務所を移転
2009年  東京都千代田区麹町一丁目に東京事務所を移転、柏事務所を統合








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