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メールマガジン2013年6月

メールマガジン メールマガジン「人事・総務レポート」
2013年6月 Vol.53

1.人事・総務ニュース

5月のできごと

産業競争力会議で骨格案を提示
~人材力強化・雇用制度改革で成長戦略策定へ~

 政府機関の日本経済再生本部は、4月23日に開催された産業競争力会議の会合で、今後の成長戦略策定の議論に向けた具体的な施策の骨格案を提示しました。

 「人材力強化・雇用制度改革」に関する案では、失業なき労働移動に向け、行き過ぎた雇用維持型から労働移動支援型へ政策を転換することを明示。具体策として、ハローワークが保有する求人・求職情報を民間人材ビジネスや地方自治体に提供し、各助成金のハローワークの紹介要件を民間にも開放することなどが盛り込まれました。

 また、労働移動支援助成金について、大企業も対象とするほか、再就職支援を民間人材ビジネスに委託した事業主に対する助成措置や、受入れ企業が行う訓練の助成措置を拡充するとしています。

 一方、雇用のあり方については、「正社員」の画一的な働き方から多元的な働き方へのシフトの実現を目指して、地域限定や職種限定、プロジェクト限定、3年超の有期雇用など多様な雇用形態(労働契約)のモデルの普及・促進を行うとしています。

 このほか、少子化対策の一環として、地方自治体への支援策を強化することで、いわゆる「待機児童」を平成29年度末までに解消すること、現行法で最長1歳6ヶ月まで取得可能となっている育児休業について、育児短時間勤務も含めて、希望すれば最長3歳まで利用できるようにすること、事業所内保育施設設置の助成金支給要件を緩和することなどが盛り込まれました。

 厚生労働省は、産業競争力会議で示された経済成長のための労働分野における施策の実現に向け、省内の審議会レベルでの検討を進める予定です。

 

高年齢者雇用確保措置の推進に関する通知 ~企業名公表前に「特別指導」を実施~

 厚生労働省はこのほど、改正高年齢者雇用安定法が今年4月1日から施行されたことに伴い、高年齢者雇用確保措置の推進に向けた指導を強化する内容の通知を各都道府県労働局長あてに発出しました。

 通知では、企業における定年や継続雇用の実情を把握し、勧告(都道府県労働局長による)を受けたにもかかわらず適正な雇用確保措置に関する実施報告書を提出しない事業主を「特別指導」の対象とし、実施報告書の提出期限終了後の翌年1月1日から12月31日までの期間で特別指導を行うとしています。そのうえで、特別指導期間終了後の翌年の1月1日時点で雇用確保措置が適正に講じられていない企業名を公表の対象とするとしています。


 指定感染症に関する政令を施行 ~「H7N9型鳥インフル」を就業制限~

 政府は5月6日、中国で感染拡大の恐れが生じているH7N9型の鳥インフルエンザウイルスを、患者の強制的な入院や就業制限などの措置を可能にする感染症法上の「指定感染症」とする政令を施行しました。。

 感染症法では、感染症を危険性の高い順に1類から5類のグループに分け、それぞれに対応可能な措置を定めていますが、このほかに緊急時の対応として指定感染症の枠組みが定められており、感染が流行すると国民の生命や健康に重大な影響を与える恐れがある場合に、法改正を待たずに政令で必要な措置を定めることができます。

 政令によると、原則1年(1年に限って延長可能)の間、感染が疑われる患者に対して入院を勧告できるほか、対象者が食品の製造販売や接客業など感染を拡げる可能性の高い仕事に就いていれば休業を指示することができます。


6月1日から雇用指標の確認等が追加 ~雇用調整助成金の支給要件等を変更~

 今年4月に中小企業緊急雇用安定助成金と統合された雇用調整助成金の支給要件などが、6月1日から変更されます。

 従来の生産量減少要件のほかに、雇用指標の確認が加わりました。具体的には、最近3ヶ月の雇用保険被保険者数と受け入れている派遺労働者数の合計の平均値が、前年同期と比べて10%を超えてかつ4人以上(大企業は5%を超えてかつ6人以上)増加していないことが必要となります。

 また、同じ判定基礎期間において、休業や教育訓練の対象労働者が時間外労働をしていた場合、時間外労働時間相当分が助成額から差し引かれることになります。


毎月勤労統計調査(速報)
~「残業代」が6ヶ月連続の減少~

 厚生労働省が5月1日に発表した3月の毎月勤労統計調査(速報)によると、残業代などの所定外給与は18,778円で前年同月に比べて3.7%減と、6ヶ月連続で減少したことが分かりました。

 一方、基本給などの所定内給与は241,922円で同0.8%減。これにより、賞与など特別に支払われる給与を除いた「きまって支給する給与」は同1.1%減の260,700円となっています。

 この調査は、従業員5人以上の事業所を対象に実施されているもので、同省では、株式市場などの好調を反映して大企業を中心に一部の業種では給与に持ち直しの動きもあるが、まだ限定的であるとみています。


郵便局員2人の敗訴確定
~連続夜勤賠償訴訟 最高裁~

 連続した深夜勤務でうつ病になったとして、郵便局員の男性2人が日本郵便(旧郵便事業会社)に損害賠償などを求めた訴訟で、最高裁第3小法廷(寺田逸郎裁判長)は、2人の上告を退ける決定をしました。請求を棄却した二審東京高裁判決が確定しました。

 一審東京地裁は、深夜勤務中に2人は十分な仮眠を取れておらず、うつ病との因果関係があると認め、旧郵便事業会社に計130万円の賠償を命じました。これに対し東京高裁は、一定時間の休養を取れるよう配慮されており、健康を害するほどだったとは認められないとして、2人の逆転敗訴を言い渡しました。


名鉄の賠償責任「半分」
~リニモ出向社員の横領 名古屋地裁~

 愛知県豊田市と名古屋市を結ぶリニアモーターカー「リニモ」を運営する愛知高速交通(同県長久手市)の元社員による横領事件で、同社が元社員と出向元の名古屋鉄道(名鉄)などに約6,360万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が名古屋地裁でありました。沢野芳夫裁判官は「原告には横領の隠蔽を発見できなかった過失がある」と指摘し、名鉄の賠償責任を半額分としました。

 両社は出向社員の違法行為で損害が出た場合、名鉄が補償する契約を結んでいました。しかし、沢野裁判官は「愛知高速交通は監査を怠り、会計監査人にも落ち度があった」と認定。元社員に全額の賠償を命じた上で、名鉄も約3,180万円に限って連帯責任を負うとしました。

 判決などによると、元社員は2005年、名鉄から第三セクターの愛知高速交通に出向。09~10年に預金約8,900万円を引き出して競馬などに使い、事件発覚後も一部しか返済していません。

2.社会保険ワンポイント・ゼミナール

 「一般拠出金」の使われ方は?(労働保険関係)
 今年も労働保険料の年度更新の時期になりましたが、毎回気になるのは、通常の労働保険料のほかに「一般拠出金」があることです。
 アスベスト被害者の救済のための拠出だということは分かっているのですが、なぜアスベストとは無縁の会社が負担しなければならないのでしょうか。また実際にはどのように使われているのでしょうか?

石綿による健康被害の救済制度

 石綿(アスベスト)は、主に建築物の天井や外壁に使用されてきたことはよく知られていますが、それ以外にも発電所のパッキンや水道管などへの使用実績もあります。そのため、どの産業においても、その基盤となる施設や設備、電力など何らかのかたちで石綿に関係し、経済的利得を得ていたという理由から、国や地方公共団体だけではなく事業者すべてが被害者救済のための費用を負担するべきものとされ、平成18年3月に「石綿健康被害救済法」が施行されました。

 この法律によって、一般拠出金は労働保険料とは別に、労災保険が適用される事業場の事業主から幅広く公平に徴収することになりました。

 料率が業種にかかわらず一律「1000分の0.05(0.005%)」と定められているのはこの考え方に基づいているといえます。


救済の対象となる健康被害とは

 救済の対象となる石綿を吸入することにより発症する疾病としては、現在、「中皮腫」や「肺がん」などが指定されています。こうした疾病にかかり治療を受け、または死亡した労働者や労災保険の特別加入者は、その原因が石綿にさらされる業務に従事したことによるものと認められると、労災保険の給付を受けることができます。

 一方、死亡した労働者などの遺族で、時効により労災保険法に基づく遺族補償給付を受ける権利が消滅した人や、労災保険法による給付の対象とならない近隣住民などに対しては、石綿健康被害救済法に基づく給付金が支給されます。

 平成24年3月以降は、石綿及び石綿をその重量の0.1%を超えて含有するすべての物の製造などが完全に禁止されていますが、指定疾病の認定は平成23年度には700件余りとなっている状況です。


一般拠出金の運営管理

 納付された一般拠出金は、国からの交付金や地方公共団体からの拠出金とあわせて、「石綿健康被害救済基金」として(独立行政法人)環境再生保全機構で管理、運営されます。

 機構は、石綿による健康被害を受けた人(または遺族)から給付の申請などがあった場合、環境大臣による医学的な判定結果に基づいて救済の可否を決定し、認定された人に対しては必要な医療費、療養のための費用、葬祭料、遺族弔慰金などを支給することになっています。


ワンポイントチェック

 「一般拠出金」は、労働保険料とは異なり、事務負担などを考慮して概算払い制度はとっておらず、確定額の申告と納付だけになっています。

3.参考資料 (自転車安全利用促進条例)

 「東京都自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」制定
 自転車は、環境負荷もなく、健康増進にも役立つ交通手段であり、通勤、通学や買物など様々な用途に利用され、都民の生活に密着しています。
 しかし、自転車に関連する事故の多発、一部の自転車利用者による危険な運転、歩行者等の妨げとなる自転車の放置等が社会的な問題となっています。
 そこで、交通ルールの習得や点検整備の実施といった自転車利用者が守るべき事項を明らかにするとともに、行政、事業者、家庭といった関係者の役割を明らかにして、自転車の安全で適正な利用を社会全体で促進することを目的として、この条例は制定されました。

条例の概要

[条例の目的]

 自転車の利用に関し、都、自転車利用者等の責務を明らかにし、都の基本的な施策等を定めることにより、自転車の安全で適正な利用を促進する。

[基本理念]

 自転車の安全で適正な利用は、都、自転車利用者等の相互の連携により、促進されなければならない。

1 都、自転車利用者等の責務

  1. 都は、自転車の安全で適正な利用を促進するための施策(以下、施策)、広報啓発及び区市町村へ必要な協力を実施
  2. 自転車利用者は、安全で適正に自転車を利用する。また、都の施策に対して協力する努力義務
  3. その他、自転車使用事業者等の責務を規定

2 自転車安全利用推進計画

 知事が、都の施策及び自転車利用者等の取組を総合的に推進するための計画を策定・公表(策定に当たり都民等の意見を反映する措置を実施)

3 自転車の安全で適正な利用のための技能及び知識の普及

  1. 都が、自転車の安全で適正な利用に必要な技能・知識の習得の機会を提供
  2. 知事が、自転車安全利用指針を作成・公表
  3. 自転車利用者が、自転車の安全で適正な利用に必要な技能・知識を習得する努力義務
  4. 自転車使用事業者、保護者等が、従業者、児童等への研修、指導を実施するなどの努力義務

4 安全な自転車の普及

  1. 自転車利用者等が、安全基準に適合する自転車を利用する努力義務
  2. 知事が、自転車点検整備指針を作成・公表
  3. 自転車利用者等が、自転車点検整備指針を踏まえて点検整備する努力義務
  4. 自転車製造業者、自転車販売業者が、安全性の高い自転車を開発・普及する努力義務、自転車利用者が、ヘルメット等を利用する努力規定等
  5. 自転車小売業者、自転車整備業者等による道路交通法等に違反することを知った上での違法自転車の販売、改造等の禁止(違反事業者への勧告・公表あり)

5 自転車利用環境の整備等

  1. 自転車道、駐輪場等の有効・適切な整備のため、都が、区市町村等と連携した措置を実施
  2. 都が、必要に応じ自転車利用環境整備協議会を設置
  3. 都による区市町村が設置する自転車等駐車対策協議会等への協力

6 自転車利用者による保険への加入等

  1. 自転車利用者等が、自転車損害賠償保険へ加入するなどの努力義務
  2. 自転車損害賠償保険等を販売する事業者が、保険を普及する努力義務
  3. 自転車小売業者が、自転車利用者に対して保険等に関する情報を提供する努力義務

7 自転車駐車場の利用の推進

  1. 自転車の駐車需要を生じさせる事業者が、顧客、従業者等の駐輪場の確保、駐輪場の利用啓発等をする努力義務
  2. 事業者が、自転車通勤をする従業者のための駐論場所の確保、又は、その従業者が駐輪場所を確保していることの確認をする義務

8 自転車貨物運送事業等の自転車の安全で適正な利用に関する登録

 自転車貨物運送事業者、自転車旅客運送事業者及び自転車貸付事業者のうち、自転車の安全で適正な利用に関する基準を満たす事業者の任意の登録制度を創設

4.労務管理 (トラブル回避の対応術)

年休を一定以上取得したときに賞与の減給はできるか?

  当社では年2回の賞与を支給していますが、各6ヶ月間の賞与査定期間中の勤怠状況により、賞与を減額調整しています。
 そのなかでの決まりとして、年次有給休暇を5日以上取得していた場合は欠勤1日とみなしていますが、このほど減額の対象となった社員から、査定であっても年休を欠勤とみなすのはおかしいという意見がでました。このような取扱いは認められないのでしょうか?
  

年次有給休暇と賃金

 労働基準法(第39条第7項)によると、労働者が年次有給休暇(年休)を取得した場合に支払うべき賃金は、平均賃金または所定労働時間労働した揚合に支払われる通常の賃金が原則となっていて、例外的に、労使協定に定めがあれば健康保険の標準報酬日額に相当する額も認められています。

 年休の賃金について、いずれの方法によるかを定めてそれに従う必要があり、たとえば、所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金を支払うとしている場合に、年休の取得に係る日の賃金を減額して支給することは、通常の賃金を支払っていないことから労基法違反となります。


年休取得に伴う不利益扱いの禁止

 今回のケースのように、賞与において一定日数以上の年休の取得を欠勤と同じように扱い賞与を減額することが認められるかどうかについては、労基法附則第136条の定めが重要な意味をもちます。

 同条には、「有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他不利益な取扱いをしないようにしなければならない。」とあり、この場合の「不利益な取扱い」とは、精皆勤手当や賞与の査定に際して、年休を取得した日を欠勤または欠勤に準じて取扱うほか、年休の取得を抑制するようなすべての不利益な取扱いが含まれるとされています。

 賞与における勤怠状況の査定の一つの要素であるとしても、あらかじめ一定日数以上の年休の取得を欠勤と同じように扱うことは、年休の取得を抑制する効果をもつので、労基法で定める年休の精神に反するものとされています。

 この規定は罰則こそありませんが、精皆勤手当や賞与の減額などの程度によっては、公序良俗に反するものとして民事上無効と解される場合もあり、労働基準監督署の行政指導も、こうした見方で行われることになっています。

 また、裁判においても、年休取得日を欠勤日として扱い、賞与を減額したのは認められないとした最高裁判決の例もあります。

 このように、法解釈上は、賞与の査定において年休を取得した日を、「ノーワーク・ノーペイ」を原則とする欠勤や、他の無給の休暇のような不就労の日と同様とする考え方は受け入れられないといえます。無用なトラブルを避けるためにも、年休の取得が賞与の減額につながるような取扱いについては見直しを図るなど、慎重な対応が求められるでしょう。


5.参考資料(雇用関係の各種助成金制度)

平成25年度から雇用関係助成金が変わります
 厚生労働省では事業主の方に対する雇用関係の各種助成金制度について、平成25年度から、以下のとおり変更を予定しています(新助成金の名称は仮称です)。今回の変更では、既存の助成金で類似するものを統廃合して、分かりやすく、活用しやすい制度体系になっています。
 また、非正規労働者のキャリアアップ支援、若年層の安定雇用の確保、高齢者の就労促進などを目的とする新しい助成金を設けられますが、新しい助成金については後日周知となっておりますので、公表され次第、できる限りご案内していきます。


 

6.参考資料(職場の安全&衛生)

「見える化」で職場の安全を!
 「見える化」という言葉をよく耳にします。いろいろな場で使われていますが、仕事を進めていく上で、問題を常に見えるようにしておき、問題が発生してもすぐに解決できる環境を実現し、さらに、問題を発生しにくい環境にしていく手法というようなニュアンスで使われることが多いと思います。
  近頃は、工場や店舗等の働く場でも、安全について「見える化」が意識されるようになってきました。

目(視覚)からの情報把握

 人間は生きていく上で五感から外部情報を入手しますが、その五感から情報をつかむ割合は、目(視覚)は83%、耳(聴覚)11%、皮膚(触覚)3%、舌(味覚)2%、鼻(嗅覚)1%で、目(視覚)からの情報把握が大半を占めていると言われています。ですので、安全の情報、危険から身を守る情報についても、この目(視覚)からの情報を確実にかつ有効にすることが大切になります。


「安全の見える化」の手法

 「安全の見える化」は、職場にひそむ危険を写真や注意書き等により、目に見える形にすることから始まります。段差のある事務所の段差の箇所に黄色と黒でマーキングして、つまずかないように注意を促すといったようなこともその一つです。

 そして、「見える化」は、危険を「見えるようにすること」から一歩進めて、「なかなか見えないもの、見えづらいものを見せるようにしていく」というところまでステップアップしていきます。


「安全の見える化」の対象

 「安全の見える化」の対象となるのは、労働災害を防止するためのハード面(機械設備、荷役運搬機械、建設機械、電気設備、仮設物等)だけではなく、ソフト面(安全衛生管理体制、安全衛生教育、安全衛生活動等)も考えられます。この双方を「見える化」していく必要があります。


「安全の見える化」の効果

 「安全の見える化」を進めると、視覚から飛び込んでくる「見える」ことがきっかけとなって、職場におけるさまざまな危険の芽を感知できる「気づき」が生まれます。そして、気づくことにより新たな「意識」が生まれ、さらにそれをもとに「思考」が形成され、見えなかった(気づかなかった)時とは異なる「行動」を選択することになります。「見える化」により安全への「行動」の選択を行えるようになってきます。

 この活動を進めると、安全は受身ではなく、労働者自らが進んで考えて行動する、より能動的な取組になっていくことになります。


規模、業種に関係なく取組が可能

 「安全の見える化」は難しいものではなく、誰でも容易に参加することができる手法です。中小企業でも、また、業種に関係なく取り組めます。この活動を進めていくことで、労働者の安全意識が高まり、また、「見える化」により誰からも安全な作業の遂行状況が明確になるので、安全管理を進めていく責任者にとっても心強い味方になるものと思います。

7.日本年金機構からのお知らせ

他人にけがをさせられたとき ~第三者行為と健康保険~

 健康保険の加入者が、業務外の事由による交通事故等、他人(第三者)の行為によって病気やけがをしたときに、健康保険で治療を受ける場合などは、健康保険給付と損害賠償の調整が行われるため、「第三者行為による傷病届」の提出が必要となります。



損害賠償請求権の代位取得

 「第三者行為による傷病届」を提出して、健康保険で治療を受けたり、傷病手当金などを受給した場合は、本来、加害者が支払うべき治療費などを協会けんぽ(保険者)が負担したことになり、後日、協会けんぽがその保険給付の価額を限度に加害者に請求します。つまり、被害者(被保険者・被扶養者)がもつ加害者に対する損害賠償請求権が、協会けんぽに移ることになります。これを、「損害賠償請求権の代位取得」といいます。

 慰謝料や見舞金などの保険給付とは関係のないもの、また、保険適用外の差額ベッド代などは、代位取得の対象となりません。被害者(被保険者・被扶養者)から直接、加害者に損害賠償請求することになります。


示談するとき

 相手に過失があるにもかかわらず、健康保険で治療中に「健康保険で治療を受けるから治療費等はいらない」「今後の治療費は請求しない」などという内容の示談をした場合は、損害賠償請求権を放棄したことになり、健康保険で治療を受けることができなくなる場合かあります。示談をするときには、事前に協会けんぽまでご連絡ください。

 協会けんぽ以外の健康保険に加入されている方は、各保険者(健康保険組合等)にお問い合わせください。

8.参考資料(ACROSEEDからのお知らせ)