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メールマガジン2015年02月

メールマガジン メールマガジン「人事・総務レポート」
205年02月 Vol.73

1.人事・総務ニュース

ストレスチェック制度の実施方法で報告書 ~ 1年以内に1回以上の実施を ~

 改正労働安全衛生法に基づき今年12月1日から施行される「ストレスチェック制度」について、厚生労働省の検討会は、実施方法や情報管理、不利益取扱いの防止などに関して報告書を取りまとめました。

 ストレスチェックは、1年以内ごとに1回以上、調査票による実施を基本とするとしています。
そのチェック項目は、「仕事のストレス要因」、「心身のストレス反応」、「周囲のサポート」の3つの領域を含めるものとし、国が示す57項目から成る「職業性ストレス簡易調査票」を基本として、各企業が独自に項目を選定できるとしています。

 また、実施後の対応として、ストレスチェックを職場環境の改善につなげるため、集団的な分析の実施と分析結果に基づく職場環境の改善を事業者の努力義務とするとしています。 同省は、今回の報告書を基に厚生労働省令や指針を策定することにしています。


賃金不払い残業の是正結果 ~ 是正した企業が1割増加 ~

 厚生労働省はこのほど、全国の労働基準監督署が、平成25年4月から26年3月までの間に、労働者からの申告などに基づいて、不払いになっていた割増賃金の支払いを指導し、その是正による支払額が1企業で合計100万円以上となった事案の状況を取りまとめました。

 是正が行われた企業数は1,417で、前年度に比べて約1割に当たる140企業の増加。支払われた割増賃金は合計123億4,198万円で、前年度より18億円あまりの増加。また、支払われた割増賃金の平均額は1企業当たり871万円で、労働者1人当たりでは11万円となり、これも1万円程度増加しています。


「マイナンバー制度」の事業者向け指針を公表 ~利用目的を具体的に特定することを提示~

 政府はこのほど、平成28年1月から導入される社会保障と税の共通番号(マイナンバー制度)について、民間事業者が個人番号を扱う際の管理に関する指針をまとめ、公表しました。

 事業者は、従業員などの個人番号の利用目的をできる限り特定しなければなりませんが、指針では、給与所得の源泉徴収票や健康保険・厚生年金保険の被保険者資格に関する届出などを行う場合に利用するといったように、本人が、自らの個人番号がどのような目的で利用されるのかを、一般的かつ合理的に予想できる程度に具体的に特定する必要があるとしています。

 また、事業者は、個人情報保護法とは異なり、本人の同意があったとしても、例外として認められる場合を除き、特定された事務以外の目的で個人番号を利用してはなりませんが、指針では、利用してはならない例として、従業員の管理のために、個人番号を社員番号として利用することを示しています。

 このほか、従業員が退職した際には、パソコンなどに保存された個人番号であっても、原則として所管法令において定められている保存期間を経過した場合には、できるだけ速やかに廃棄または削除する必要があるとしています。



2.社会保険ワンポイント・ゼミナール(労災保険の特別支給金)


特別支給金は「上乗せ給付」

 労災保険は、労働者の業務上の事由や通勤による負傷、疾病、障害および死亡に対して一定の給付が行われますが、その給付には、基本的な部分である保険給付と、被災した労働者の社会復帰促進などの目的で保険給付の上乗せとして給付される「特別支給金」があります。

 特別支給金は、労災指定医療機関等で必要な療養や薬剤の提供を受ける療養(補償)給付と死亡の場合の葬祭料(葬祭給付)を除く各保険給付に設けられていて、現在は「休業特別支給金」、「障害特別支給金」、「遺族特別支給金」など、一時金と年金をあわせて9種類があります。


休業特別支給金の額

 労働者が業務または通勤が原因で負傷しまたは疾病にかかったために休業し、その間労働することができず賃金を受けられないときは、休業4日目から休業補償給付(業務災害の場合)または休業給付(通勤災害の場合)に加えて、休業特別支給金が支給されます。
それぞれの支給額は次のとおりです。

★休業(補償)給付 =(給付基礎日額の60%)×休業日数
★休業特別支給金 =(給付基礎日額の20%)×休業日数

 給付基礎日額とは、原則として災害の原因となった事故が発生した日(賃金締切日があるときは発生日の直前の賃金締切日)の直前3ヵ月間に支払われた賃金の総額(ボーナスなど臨時に支給される賃金を除く)をもとに算出されます。

 このように、休業の場合には基本の給付と特別支給金をあわせて、原則として、1日あたりに換算して休業直前に受けた賃金の80%相当の額を受けられることになるわけです。



3.参考資料 (83%の企業が「賃上げ」実施)

 厚生労働省の「賃金引上げ等の実態に関する調査」によると、昨年8月時点で、平成26年中に1人平均賃金(1ヶ月当たりの1人平均所定内賃金)を「引き上げた、または引き上げる予定」と回答した企業が83.6%と前年より3.8ポイント上昇し、比較可能な平成11年以降で最も高くなったことが分かりました。
 また、ベースアップ(ベア)を「実施した、または実施予定」の企業が一般職で24.8%と、前年を10.9ポイント上回ったのが目立っています。

賃金の改定の実施状況


 平成26年中に1人平均賃金の「引上げ」を 実施したまたは予定していると回答した企業は83.6% (前年79.8%)、「引き下げる」企業は2.1%(同2.5%)、「賃金の改定を実施しない」企業は9.7%(同12.9%)で、前年に比べ、1人平均賃金を引き上げる企業は3.8ポイント上昇し、引き下げる企業は0.4ポイント、賃金の改定を実施しない企業は3.2ポイントそれぞれ低下しました。


賃金の改定額および改定率


 平成26年中の賃金の改定状況(9~12月実施予定を含む)をみると、1人平均賃金の改定額は5,254円(前年4,375円)、改定率は1.8%(同1.5%)となりました。

 また,改定額を産業別にみると,「学術研究,専門・技術サービス業」が8,053円(前年6,898円で最も高く、次いで「建設業」が7,024円(同5,387円)、「不動産業,物品賃貸業」が6,220円(同6,072円)、「情報通信業」が5,760円(同4,913円)などとなった。 なお、「電気・ガス・熱供給・水道業」は4,392円減(同3,440円)と唯一マイナスになりました。


定期昇給、ベースアップの実施状況


 「定昇制度」の有無をみると、管理職の「定昇制度あり」の企業は73.0%(前年68.9%)で、このうち、平成26年中に「定昇を行った・行う」企業が66.1%(同59.4%)、「定昇を行わなかった・行わない」企業が6.7% (同8.8%)となりました。

 一方、一般職では、「定昇制度あり」の企業は80.0% (前年77.9%)で、このうち、平成26年中に「定昇を行った・行う」企業が74.3%(同70.3%)、「定昇を行わなかった・行わない」企業が5.4%(同6.9%)となりました。

 また、定昇制度がある企業について、ベアの実施状況をみると、定昇とベアを区別している企業は、管理職で62.1%(前年56.6%)、一般職で66.8%(同60.2%)。このうち、平成26年中に「ベアを行った・行う」企業は、管理職で18.6%(同11.5%)、一般職で24.8%(同13.9%)となりました。


賃金カットの実施状況


 平成26年中に賃金カットを実施したまたは予定していると回答した企業は9.0%(前年14.5%)で、その対象者をみると、「管理職のみ」の企業は15.2%(同27.1%)、「一般職のみ」の企業は16.7%(20.5%)、「管理職一部と一般職一部」の企業は51.4%(同34.4%)、「管理職全員と一般職全員」の企業は15.6%(同10.3%)となりました。

 また、対象者別に賃金カットの内容をみると、管理職では、「基本給のみ減額」の企業が、管理職一部で35.6% (前年21.0%)、管理職全員で14.5%(同16.6%)と最も多くなりました。

 また、一般職についても、「基本給のみ減額」の企業が、一般職一部で38.2%(同27.4%)、一般職全員で13.2%(同5.4%)と最も多くなりました。


賃金の改定事情


 平成26年中に賃金の改定の決定に当たり最も重視した要素をみると、「企業の業績」とした企業が50.7% (前年58.6%)と最も多く、次いで「労働力の確保・定着」が5.8%(同3.9%)、「雇用の維持」が5.2%(同2.5%)、「世間相場」が4.7%(同1.9%)、「親会社または関連会社の改定の動向」が4.6%(同5.0%)、「労使関係の安定」が2.7% (同2.4%)、「前年度の改定実績」が2.6% (同2.0%)などとなりました。

 なお、「重視した要素はない」とした企業は17.2%(同18.9%)でした。



4.労務管理(トラブル回避の対応術)

 年休取得日の通勤手当は不支給にできるか?
 当社では、通勤手当を1ヶ月の定期代にあたる固定額で支給しています。また、就業規則では、年次有給休暇を取った日は通常の賃金を支払うと定めていますので、その日について通勤手当も減額していません。
 最近、残っている年次有給休暇を使い切って、そのまま退職する社員がいましたが、社内から、退職日まで実際に出勤もしていないのに、有給だからといって通勤手当まで出すのはいかがなものか、という意見が出ました。
 こうした場合に、通勤手当を支給しないことができるのでしょうか?

年次有給休暇の賃金の扱い


 労働基準法では、年次有給休暇については、①平均賃金、②所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金、③健康保険法の標準報酬日額に相当する金額、のいずれかの方法により賃金を支払うことが義務づけられています。

 この場合、どの方法で支払うかは、労働者各人について使用者の恣意的選択を認めるのではなく、就業規則その他によってあらかじめ定めておくことが必要で、標準報酬日額により支払う場合は、労使協定を締結しなければならないことになっています。

 また、年次有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他の不利益な取扱いをしないようにしなければならないと労基法に定められています。


通勤手当の扱い


 通勤手当は通勤にかかる費用ですが、就業規則や賃金規程などの規定にしたがって支給すれば、労基法上の賃金にあたりますので、基本的には、規定上の根拠がなければ減額や不支給とすることはできません。

 ただし年次有給休暇について平均賃金で支払う場合、平均賃金は、原則として直前3ヶ月間に支払われた賃金(賞与や臨時に支払われるものなどを除く)の総額に基づいて算定されるので、月によって支払われる通勤手当も平均賃金に含まれていることになります。このため、行政解釈では、平均賃金で支払う場合、月または週によって支払われる賃金があるときは、1日あたりの額を差し引いた額を支給することでも差し支えないとしています。

 一般的には、平均賃金をその都度計算して支払う方法ではなく、所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金で支払う方法が採られています。つまり、この方法では、年次有給休暇を取得した日については、出勤して所定労働時間働いたとみなした扱いをすることが必要となります。

 質問のケースでは、通勤手当を1ヶ月の固定額で支払っていることから、「通常の賃金」にあたるものと考えられます。そして、就業規則には年次有給休暇を取得した日は通常の賃金を支払うと定められているので、年次有給休暇を取得した日は出勤していないのだからといって、通勤手当を不支給にすることはできないことになります。

 なお、計算期間の途中で退職する場合は、就業規則などに定めていれば、1ヶ月で定めた通勤手当について、日割りなどの所定の計算方法で算出して支払うことはできるでしょう。

5.参考資料 (地方拠点の雇用促進を税制で後押し)

厚労省関係の27年度税制改正


 厚生労働省は1月7日、平成27年度の税制改正において同省が関係する主な事項をまとめ、公表しました。

 企業の雇用促進税制に関しては、平成30年3月31日までの間に地方拠点強化実施計画(仮称)について知事の承認を受けた企業が、承認の日から2年以内の日を含む事業年度において、事業所を移転または新設・増設し、雇用者数が増加した場合に、新たな税制優遇を受けられる制度が創設されます。

 具体的には、①雇用者の増加数、増加割合、給与支給額など現行の雇用促進税制の適用要件(*)を満たす場合は、増加数に50万円を乗じた金額、②現行の適用要件のうち雇用者増加割合要件(10%以上)を満たさなくても、それ以外の要件を満たす場合は、増加数に20万円を乗じた金額の税額控除が適用されます。

 一方、年金関係では、確定拠出年金法等の改正を前提に、①個人型確定拠出年金への小規模事業主掛金納付制度を創設して、企業年金の実施が困難な小規模事業主について、従業員の個人型に係る拠出限度額の範囲内で事業主による追加拠出を可能とし、所得控除の対象とすること、②個人型確定拠出年金を、一定の要件を満たす企業型の加入者や国民年金の第3号被保険者も加入できるようにすることなど、中小企業を中心に企業が企業年金をより実施しやすくするための仕組みや、働き方が多様化している中で、個人のライフスタイルに合わせて老後に自ら備えるための仕組みの整備が講じられることになっています。

(*)現行の雇用促進税制の主な適用要件
1.適用年度に雇用保険一般被保険者の数が5人以上(中小企業は2人以上)かつ10%以上増加
2.適用年度及びその前事業年度に、事業主都合による離職者がいないこと
3.適用年度における「支払給与額」が、その前事業年度よりも一定以上増加

6.参考資料 (日本年金機構からのお知らせ)

 

7.参考資料 (「やせ」の女性、過去最高に)

 厚生労働省の「平成25年国民健康・栄養調査」によると、体重を身長の2乗で割った体格指数(BMI)が18.5未満の「やせ」に区分される女性の割合が12.3%と、昭和55年の調査開始以降最も高くなったことが分かりました。女性の「やせ志向」の影響とみられるということです。

肥満およびやせの状況


 肥満の人(BMI25以上)の割合は、男性28.6%、女性20.3%で、年齢別にみると、男性は40代が34.9%、女性は70代以上が27.1%でそれぞれ最も高くなっています。

 一方、やせの人(BMI18.5未満)の割合は、男性4.7%、女性12.3%で、年齢別にみると、男女ともに20代が最も高く、男性10.5%、女性21.5%となっています。


食生活の状況


 3食ともに、穀類、魚介類・肉類・卵・大豆(大豆製品)、野菜を組み合わせて食べている人の割合は男性38.4%、女性36.5%で、年齢別にみると、その割合は男女ともに若いほど低い傾向にあります。

 また、1日に摂取する食品数の平均値は22.3食品で、20~24食品を摂取する人の割合が26.6%と最も高くなっています。


運動の状況


 運動習慣のある人(1回30分以上の運動を週2回以上実施し、1年以上継続している人)の割合は、男性33.8%、女性27.2%で、年齢別にみると、その割合は男女ともに30代で最も低く、2割を大きく下回っています。 また、1日の歩数の平均値は、男性7,099歩、女性6,249歩で、10年間で男性は減少傾向にあり、女性はほとんど変化がみられません。


睡眠の質の状況


 睡眠の質の状況として、男女とも「日中、眠気を感じた」と回答した人の割合が最も高く、男性37.7%、女性43.0%。次いで男性は「夜間、睡眠途中に目が覚めて困った」が23.4%、女性は「睡眠時間が足りなかった」が27.8%などとなっています。


喫煙の状況等


 現在習慣的に喫煙している人の割合は、男性32.2%、女性8.2%で、男女ともに10年間で減少傾向にあります。 一方、たばこをやめたいと思う人の割合は、男性23.4%、女性28.6%で、2年前に比べて、男性は9.4ポイント、女性は14.2ポイントそれぞれ低下しています。


受動禁煙の状況等


 非喫煙者に受動喫煙したことがある場所を尋ねたところ、「飲食店」46.8%、「遊技場」35.8%、「職場」33.1%、「路上」33.1%などとなりました。

 また、受動喫煙防止対策を望む場所として、非喫煙者では「路上」42.7%、「飲食店」42.1%、「子供が利用する屋外の空間(公園、通学路など)」36.9%と回答した人の割合が高く、喫煙者では「特にない」が最も高く51.5%です。