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メールマガジン2016年12月

メールマガジン メールマガジン「人事・総務レポート」
2016年12月 Vol.95

1.人事・総務ニュース

夏の賞与、前年比2.3%増  ~ 毎月勤労統計調査特別集計 ~


  厚生労働省が11月7日に発表した毎月勤労統計調査の特別集計結果によると、従業員5人以上の事業所で支給された今年の夏季賞与は、前年と比べて2.3%増加し、1人平均36万5,008円となった ことが分かりました。夏季賞与が前年を上回るのは2年ぶりです。

 また、従業員30人以上の事業所では、2.4%増の42万1,513円となっています。



育給給付の延長要件の周知で改善求める   ~ 総務省が厚労省にあっせん ~


 総務省行政評価局は、保育所に入所できないことを事由とする育児休業給付の支給対象期間 の延長に関する手続や要件について、受給者および事業主に対して分かりやすく周知するように 改善を求めるなど、所管の厚生労働省に対してあっせんを行いました。

 総務省の行政相談には、育児休業給付に関し、子が保育所に入所できないので、子の1歳以 後の期間も育児休業せざるを得ないのに、育児休業給付の支給対象期間の延長が認められな かったなどとする相談が約3年半の間に12件寄せられていました。

 このことから総務省は、諮問機関の意見を踏まえて、申請に必要な添付書類の不備などによっ て延長申請を断念したり、延長が認められないことがないよう、厚労省に対して受給者および事 業主のほか、受給延長申請に必要な証明書などを発行する市区町村にも改めて周知を図るよう働 きかけを行ったものです。



留学生の国内就労許可数が2割増し   ~ 法務省入国管理局のまとめ ~


 法務省入国管理局がこのほどまとめた「平成27年における留学生の日本企業等への就職状況」に よると、留学生が就職を目的として行った在留資格変更許可申請に対して、過去最高となる15,657 人の許可を行ったことが分かりました。許可数は前年と比べて2,699人(20.8%)の増加となってい ます。

 国籍・地域別の許可数は、①中国9,847人、②韓国1,288人、③ベトナム1,153人、④台湾649人、 ⑤ネパール503人が上位5力国で、アジア諸国が全体の94.9%を占めています。



65歳以上定年の企業割合は16%  ~ 平成28年「高年齢者の雇用状況」 ~

 厚生労働省はこのほど、平成28年「高年齢者の雇用状況」の集計結果を発表しました。 6月1日現在で、定年を65歳以上と定めている企業の割合は16.0%で、前年と比べて0.5ポイント上 昇。また、定年制を廃止している企業の割合は2.7%(前年2.6%)となっています。

 企業規模別では、65歳以上定年の企業は、中小企業(従業員31人~300人)が16.9%(前年16.5%)、 大企業(301人以上)が8.2%(同7.5%)。定年制廃止の企業は、中小企業が2.9%(同2.9%)、大企業が 0.5%(同0.4%)となっています。

 また、希望者全員が66歳以上まで働ける継続雇用制度を導入している企業の割合は4.9%(前年 4.5%)で、企業規模別では、中小企業が5.2%(同4.9%)、大企業が1.9%(同1.6%)となっています。



2.社会保険ワンポイント・ゼミナール(交通事故でけがをしたときに健康保険で治療を受けるには )


第三者行為による傷病届


 健康保険に加入している人が、交通事故など他人の加害行為が原因で病気やけがをしたときで、 それが業務上や通勤途中ではなく、労災保険でカバーされない場合は、第三者行為による傷病とし て、健康保険で治療を受けることができます。

 第三者行為による医療費は、加害者が負担するのが基本となりますが、医療機関で応急の治療を 受ける必要もありますので、通常と同じように健康保険を利用し、その後できるだけ速やかに「第 三者行為による傷病届」を保険者(協会けんぽまたは健康保険組合)に提出します。

 これにより、保険者は被害者が加害者に対して有する医療費の損害賠償請求権を代わりに取得 し、加害者の代わりに医療費を立て替えて支払います。その後、治療終了後に被害者に代わって加 害者側(個人や保険会社など)に対し損害賠償として求償し、かかった医療費を返還してもらうこ とになります。ただし、交通事故などの第三者行為において、被害者側に故意の犯罪行為や泥酔運 転、無免許運転など、「著しい不行跡」が認められた場合には、保険給付の全部または一部が制限 されることがあります。




確認が大切

 第三者行為で被害者となったときは、まずは加害者が誰なのかを確認することが大切です。交通 事故では前記の「第三者行為による傷病届」に加害者側の情報を記載し、交通事故証明書のほか、 事故状況の報告書などを添付することが必要となります。

 そのため、ごく軽い程度のけがであっても、相手の運転者からは、氏名・住所・電話番号のほか、 自動車損害賠償責任保険と任意保険の保険会社の名称、証明書番号などを必ず確認しておくことが 重要です。

 また、警察には届け出をしておき、後日、交通事故証明書を交付してもらいます。けがが重く、 これらのことができないときは、本人の代わりに会社や家族などに事故の詳しい状況などを確認し てもらうことが必要となります。



3.参考資料 (労働者の55%、仕事上でストレス )

 このほど厚生労働省が発表した平成27年の「労働安全衛生調査」(昨年10月31日現在の状況、常用労働者10人以上の事業所が対象)によると、現在の仕事や職業生活に関して、強いストレスを感じる事柄があるとする労働者の割合が55.7%に上ったことが分かりました。企業には、「メンタルヘルス対策」へのより一層の取組み強化が求められるでしょう。

事業所調査


 リスクアセスメント

 リスクアセスメント※を実施している事業所は47.5%[25年調査53.1%]で、実施内容(複数回 答)としては、「作業に用いる機械の危険性に関する事項」が59.6%で最も多く、次いで「交通事故 に関する事項」(55.8%)、「熱中症予防に着目した暑い場所での作業に関する事項」(49.2%)と なりました。

 メンタルヘルス対策

 メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所は59.7%[25年調査60.7%]で、取組み内容(複数回 答)をみると、「事業所内での相談体制の整備」が44.4%で最も多く、次いで「労働者への教育研 修・情報提供」(42.0%)、「管理監督者への教育研修・情報提供」(38.6%)となりました。

 ストレスチェック

 労働者のストレスチェックを実施した事業所は22.4%[25年調査26.0%]で、その実施時期をみる と、「定期健康診断以外の機会に実施」が58.9%、「定期健康診断の機会に実施」が39.7%。また、 ストレスチェックを実施した事業所のうち、医師等の専門家による面談等を実施した事業所は47.1% となりました。

 安全衛生教育

 就業形態別に、対象者がいる事業所 のうち、安全衛生教育を実施している 事業所の割合をみると正社員では 80.9%、正社員以外の労働者では 75.2%、派遣労働者では72.6%となりま した。

 また、実施内容(複数回答)をみる と、いずれの就業形態についても「整 理整頓に関する教育」が最も多く、次 いで正社員及び正社員以外の労働者で は「交通事故防止に関する教育」、派 遣労働者では「作業に用いる機械等に よる事故を防ぐための教育」となりました。

 腰痛予防対策

 腰部に負担のかかる業務に従事する労働者がいる事業所は50.6%[25年調査48.8%]で、産業別に みると「医療、福祉」が80.3%で最も多く、次いで「運輸業、郵便業」(76.6%)、「鉱業、採石 業、利採取業」(75.9%)となりました。また、痛予防に関する教育を行っている事業所は 59.4%[同57.7%]で、実施時期(複数回答)は、「雇入れ時」が63.4%で最も多く、次いで「労働 者に痛が発生した際」が39.5%となりました。

 受動禁煙防止対策

 受動喫煙防防止対策に取り組んでいる事業所は87.6%[25年調査85.6%]で、事業所規模別にみる と、30人以上のすべての規模で90%を超えており、10~29人規模でも84.9%となりました。 取組み内容(単一回答)としては、「事業所の建物内全体(会議室、食堂、休憩室等を含む)を 禁煙とし、屋外のみ喫煙可能」が38.1%で最も多く、次いで「事業所の内部に空間的に隔離された 喫煙場所(喫煙室)を設け、それ以外は禁煙」(25.9%)「屋外を含めた事業所敷地内全体を禁 煙」(15.2%)となりました。

 長時間労働者に対する取り組み

 1カ月間の時間外・休日労働時間数が45時間超の長時間労働者から医師による面接指導の申し出が あった事業所は「45時間超80時間以下」が4.9%、「80時間超100時間以下」が15.2%、100時間超」 が9.7%となりました。 そのうち、医師による面接指導を実施した事務所は、「45時間超80時間以下」が58.4%、「80時 間超100時間以下」が76.8%、「100時間超」が81.3%となりました。


労働者調査


 現在の仕事や職業生活に関することで、強いストレスを感じる事柄がある労働者は55.7%[25年 調査52.3%]。その内容(複数回答)をみると、「仕事の質・量」が57.5%で最も多く、次いで「対 人関係(セクハラ・パワハラを含む)」(36.4%)、「仕事の失敗、責任の発生等」(33.2%)とな りました。





4.労務管理(トラブル回避の対応術)

 子の看護休暇「半日」はどう考える?
Q .当社では、子の看護休暇を就業規則に定めていますが、育児・介護休業法の改正にあわせて、半 日単位で看護休暇を取得できるように規定を変更しようとしています。
 当社にはパート労働者も多いので、実際に看護休暇を半日単位で取ることを可能にする場合、具体的な取り方などはどう考えておけばよいのでしょうか?

子の看護休暇の改正

 子の看護休暇とは、小学校就学前の子を養育する労働者が申し出ることにより、病気やけがをし た子の看護のために、または子に予防接種や健康診断を受けさせるために、取得することができる 休暇制度をいいます。育児・介護休業法では、子の看護を行う必要がある日に1日単位で取得する 休暇とされていますが、このたびの法改正により、平成29年1月1日からは半日単位の取得ができる ようになります。

 従来でも、事業主の判断で半日単位での取得を認めることは差し支えないとされていましたが、 法で明確に定めることで、看護休暇はより利用しやすいものになるとしています。看護休暇は、小 学校就学前の子が1人の場合は一年度に5日まで、2人以上の場合は10日まで取得できます。半日単 位での取得ができるようになると、子が1人の場合でも最大で一年度に10回の半日の看護休暇が取 れることになります。


「半日」の考え方


 今回の改正では、半日単位の考え方についても示されています。それによると、半日単位は、基 本的には1日の所定労働時間の2分の1であって、始業時刻から連続し、または終業時刻まで連続す るものをいいますが、労使協定を締結することにより、所定労働時間の2分の1以外でも、「半日」 とすることができます。

 たとえば、1日の所定労働時間が8時間の労働者の場合は、「始業時刻から3時間、または終業時 刻まで5時間」などとあらかじめ決めておきます。この場合、労使協定で定めた時間数が半日とな るので、午前の3時間を2回取れば1日分の看護休暇を取得したことになります。また、半日とする 時間数は1時間単位である必要はなく、分単位でも定めることができます。ただし、パート労働者 については、1日の所定労働時間が4時間以下の場合は、半日単位の取得は適用除外としています。 このように、子の看護休暇の半日単位の考え方は、年次有給休暇を半日単位で与える場合(法には定めがなく、事業主の判断で与えることが可能)と異なり、所定労働時間の2分の1以外の時間数 で取得できるようにするには、労使協定で定めたとおりにしなければなりませんので、どう運用するかなど、あらかじめ検討することが必要となるでしょう。



5.参考資料 (「出産後も働きたい」 初の5割超 )

 このほど内閣府が発表した「男女共同参画社会に関する世論調査」によると、「女性は子供ができても、ずっと職業を続ける方がよい」と回答した人が54.2%となり、2年前の前回調査を9ポイント以上上回って、初めて5割を超えたことが分かりました。
 なお、この調査は今年の8月から9月にかけて、全国の18歳(前回までは20歳)以上の男女5,000人を対象に行われました。

女性が職業を持つことに対する意識


 女性が職業を持つことについて、「子供ができても、ずっと職業を続ける方がよい」が54.2% (26年調査44.8%)と前回調査より9.4ポイント上昇して最も高く、以下、「子供ができたら職業を やめ、大きくなったら再び職業を持つ方がよい」が26.3%(同31.5%)、「子供ができるまでは、職 業を持つ方がよい」が8.4%(同11.7%)、「結婚するまでは職業を持つ方がよい」が4.7%(同 5.8%)、「女性は職業を持たない方がよい」が3.3%(同2.2%)となりました。

職場における男女の地位の平等感

 職場の平等感について、「男性の方が優遇されている」が56.6%(24年調査57.7%)、「平等」が 29.7%(同28.5%)、「女性の方が優遇されている」が4.7%(同4.6%)となりました。


「夫は外で働き、妻は家庭を守る」への意識


 「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきだ」という考え方に「賛成」は40.6%(26年調査44.6%)、 「反対」は54.3%(同49.4%)。前回調査と比較すると、「賛成」が4.0ポイント低下し、「反対」 が4.9ポイント上昇しました。

 「賛成」の理由としては、「妻が家庭を守った方が、子供の成長などにとって良いから」が 60.4%と最も高く、以下、「家事・育児・介護と両立しながら、妻が働き続けることは大変だか ら」(45.6%)、「夫が外で働いた方が、多くの収入を得られるから」(32.9%)などの順となりま した。(複数回答)

 また、「反対」の理由としては、「固定的な夫と妻の役割分担の意識を押しつけるべきではない から」が52.8%と最も高く、以下、「妻が働いて能力を発揮した方が、個人や社会にとって良いか ら」(46.8%)、「夫も妻も働いた方が、多くの収入が得られるから」(40.6%)などの順となりま した。




6.参考資料 (冬における労働災害の防止 )


寒さと労働災害


 冬が到来して寒くなると、寒さゆえの労働災害が発生することがあります。 これから寒くなる時期ですので、寒さが引き起こす労働災害とその防止対策を見ていきたいと思います。


社内の安全衛生管理活動による意識化

 冬ということを意識して、安全衛生委員会等の活用により、冬季特有の災害について社員の意識 を高め、より有効にその防止対策に取り組むようにすることが大事です。そして、そこで検討され て決まったことは周知、教育して社員に意識をしてもらうことが実践につながります 。


転倒災害の防止

  積雪・凍結による転倒災害は最も多い災害と言えます。その対策として、ハード面では、
①通路及び作業床等は、くぼみや段差がなく滑りにくい構造とすること。また、除排雪・融雪設備の 設置等により積雪・凍結を防止すること
②屋外の階段及び傾斜した通路には滑り止めを設けることがあります。

  また、ソフト面では、
①滑りやすい場所、転倒しそうになった場所を労働者から聴き取り、その場所の周知及び重点的に 除雪する等の対策を講ずること(ヒヤリ・ハット事例や構内安全マップ等の作成)
②通路や作業床等の水溜まりや氷雪等を放置せず、その都度除去するよう労働者に教育すること
③転倒しにくい歩き方について教育することがあります。


墜落、転落災害等の防止

 雪が多い地域では、日常的に雪下ろし、除排雪作業が必要となります。作業の際には、滑りにくい 履物、ヘルメットを着用させる必要があります。 また、屋根等の高所での作業に当たっては、
①開口部等がないか、あらかじめ作業場所の確認を行うこと
②親綱を設け、安全帯を確実に使用させること 等の対策が必要です。

  さらに、除雪機械を使用する場合は、
①障害物及び転落の危険はないか等あらかじめ作業場所の確認を行うこと
②除雪機械に氷雪が詰まった時は、エンジンを停止させてから対処すること 等の対策が必要です。



一酸化炭素中毒の防止


  暖房器具等による一酸化炭素中毒も冬季にしばしば発生する災害です。一酸化炭素は常温・常圧で は無色・無臭なので気が付かずに被災することがあるため、その危険性を教育することが大事です。



交通労働災害の防止

 冬には路面も凍りますので、それを踏まえた次のような対策が必要です。
①冬用タイヤは摩耗状態を確認し、降雪前に交換すること
②速度は控えめにし、車間距離は長めにとること ③急ハンドル及び急ブレーキはしないこと



7.参考資料  (日本年機構からのお知らせ )